古き良き風習

427 :本当にあった怖い名無し:2009/10/08(木) 10:43:30 ID:hi+KGTx5O
 
今から10年前の、中学1年生の時の話です。 

秋田県に住む婆ちゃんに会いに、独りで東京から電車で向かいました。
秋田県の駅名は覚えてないんですが、駅に着くと親戚の叔父が車で迎えに来てくれて、
そこから2時間くらいかな?山をいくつも越え、婆ちゃんの住む家に到着。
当時80歳の婆ちゃんにしては元気で、腰も曲がっておらず、
薪を斧のようなものでバシバシ割っていた記憶が、ハッキリとしています。 

「婆ちゃん久し振りです」と挨拶すると、大きくなったな~と頭ナデナデされ、
家に荷物を置き、婆ちゃんがオニギリを出してくれた。
食べようと手を伸ばすと、「待ちなさい、まだ狐様と山神様が来てないからね」と言われ、
婆ちゃんボケたな~と思いつつ、しばらく正座で待たされた。


427 :本当にあった怖い名無し:2009/10/08(木) 10:43:30 ID:hi+KGTx5O

ここから目を疑う光景が。
玄関に狐と蛇が来たんだ。 
え?と思っていると、狐が卓袱台のオニギリを1つパクッと食べた。
山神さんにオニギリ渡しなさいと言われて、オニギリを玄関にいる蛇の前に置いた。(滅茶苦茶ビビりながら) 
蛇は食べずに、オニギリの周りを一周していなくなった。




428 :本当にあった怖い名無し:2009/10/08(木) 10:57:11 ID:hi+KGTx5O

 
な、なんなんだ?おっかね~と思ったが、婆ちゃんは当たり前な顔して「おあがんなさい」と言うので、
腹一杯オニギリを食いました。

食休みして遊びに行こうとしたら、婆ちゃんに言われた注意事項! 
山で暗くまで遊んで迷ったら、葉っぱを一枚食べて、一番大きな木の下にいなさい!
川で遊ぶなら、石を投げたりしないこと! 
深い所には行かないこと!
夕方過ぎに道狐様に会ったら、きちんと頭下げること! 

面倒だな~と思いながら、近所の川に遊びに行った。
水が綺麗で川の流れをぼけーっと眺めてたら、反対岸に狐が2匹いた! 
面倒くさいけど、婆ちゃんに言われた通りに頭を下げた。
次の瞬間から記憶がない。
次の記憶が、何故か家の前にいて、竹細工のバックを持っていて、
そのバックには桑の実があり得ないくらい入っていた! 

怖くなって婆ちゃんを呼ぶと、頭ナデナデしながら「狐様が下さった」と。
次の日から、お化けや妖怪を信じるようになった。 

ちなみに竹細工のバックは、婆ちゃんが亡くなるまで大切に婆ちゃんが使ってた。