人形と幽霊

613 :もしもし、わたし名無しよ:2007/08/09(木) 16:31:09
 
私が厨房だった頃。
年末に、粗大ゴミ置き場に大きなポーズ人形が捨ててあった。 
綺麗な水色のドレスで、一目で気に入った私はお持ち帰り。
母に見せたけど、母も「お人形は捨てるもんじゃないしね」とあっさり承認。
私は掃除したての室内に飾って浮かれていた。


613 :もしもし、わたし名無しよ:2007/08/09(木) 16:31:09

その日の夜。 
冬休みの宿題で机に向かっていると、ポーズ人形の方から物音がする。
ゴミ捨て場にあったから、まさかG?とおそるおそるふり返ると、人形の裾が動いている。
そして、何か見える。 
よくよく目を凝らすと、人の手が…指の先が、スカートの中から見え隠れしている。 
「え」 
思わず呟くと、指先は一瞬動きを止め、スカートの中に引っ込んだ。 
人形ひっくり返して中を確認するのがセオリーだけど、自分にはそんな勇気がなかった。 
ビクビクしながら人形を掴んで、ベランダに放逐した。 

翌日、母には虫干しと偽って人形はベランダに出しっぱなし。そのまま、年明けまで放置していた。 




613 :もしもし、わたし名無しよ:2007/08/09(木) 16:31:09


で、元旦。
行く年来る年も見た、じゃあ明けましておめでとう&おやすみ…と部屋に引上げた時の事。 
窓ガラスがペタペタ言っている。
ベランダに出した人形を思い出して血の気が引いたね、この瞬間。 
ものすごい勇気を振り絞って、カーテンをほんの数cm開けてみた。 
そこには予想通りの人形。スカートの裾がほんの少し上がっている。
ただ、人形を見下ろす状態なので、裾の下は良く見えない。そして、見たくも無い。
そのままカーテンを閉めると、布団を引被って強制睡眠。
覚えている限り、ずっとペタペタという音はしていた。 

翌朝ベランダを確認すると、ポーズ人形のスカートがワイヤーごとまくれ上がっていた。 
そのまま、適当な空き箱に包むと初詣に直行。神社の『お焚き上げぬいぐるみ』箱に入れてきました… 

って、季節感無視で投下。もう十数年前の話でした。