川の女

291 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/12/21 13:53
 
私が小学四年生くらいの頃にあった話です。 

私は小学二年~六年まで、地元の青年団ボランティアのような団体に入っていました。 
内容は、地元の大学生さんがリーダーとなり、市内の小学生と休日、夏休みにキャンプやボランティアの活動を行なう、
というものでした。 
その年の夏休みは、山奥の廃校にキャンプに行きました。 
よく覚えてませんが、廃校の近くには上流の川が流れており、
私たち小学生の子供たちは、そこで泳いで遊んでいました。 


292 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/12/21 14:05
 
しかし、上流の川というものは、大きい岩や石がごろごろと散らばっており、 
流れの勢いはあるものの、泳げるというものではありませんでした。 
私たちは、広々と泳げたり、潜ったりできる場所を探しました。 

丁度、川に架かった橋の下が水が深く十分に泳げると分かると、私たちは喜んで泳ぎ始めました。 
私は近所のAちゃんと一緒にキャンプに参加していました。
Aちゃんは当時のろまという事で、少しみんなからイジメられていました。 
私が川で潜っていると、隣でそのAちゃんが溺れているのが見えました。 



293 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/12/21 14:19
 
私は水中で、『あ、Aちゃん。のろまだから溺れてる…』と思い、
岸にいる友達に助けを求めようと、水面に顔を出そうとしました。 
すると、その溺れているAちゃんが私の足をぐいっ!と引っ張り、私も一緒に溺れさそうとしてきました。 
私が必死で水面に上がろうとしているのを、Aちゃんの手が足を引っ張り、長い髪の毛が絡み付いてきます。 
私は本当に息苦しくなり、死にそうでした。
苦しいながらも、うっすらと目を開けて下を見ると、 
青白い女が、髪の毛を水草の様に揺らめかせて、青白い手で私の足首を引っ張っているのが見えました。 


294 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:02/12/21 14:28
 
「Aちゃんじゃない!」
私は恐ろしい程の恐怖を感じ、その女を思いっきり足で何度も蹴り付けました。 

何とか岸に上がった私は、心配そうに見つめる友達の中にAちゃんを発見しました。 
私は「Aちゃん溺れてなかった?」と聞きましたが、 
返ってきた言葉は、「お前一人で溺れていたぞ」という言葉でした。 
私はあの時、必死で蹴っていなければ、あの女に引きずられていたのかなと考えると、今でも背筋がゾッとなります。