猿の群れ

236:あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/08/27 03:43 
 
知り合いの爺様から聞いた話。

その爺様は若い頃は、山で猟師をやっていたそうな。 
あるとき、畑に悪さをする猿の群れを追い払うようにとの依頼をされて、猿の群れに向かって撃ちまくったそうな。 


236:あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/08/27 03:43 

爺様はとにかく一匹でも多く退治しようと、山の中に入っていき、 
そこで一匹の猿をみつけたので、ためらいもなく引き金に指をかけたそのとき、 
その猿が爺様のほうを見て、『どうかお助けください』とばかりに、手と手を合わせて拝んだそうな。 
よく見るとその猿は、メスでお腹が大きかった。 
まわりを見ると、前年に生んだ子供なのだろうか、若い猿が心配そうに見ている。 
母猿はなおも必死で手を合わせて拝み、涙まで浮かべていたそうな。 




236:あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/08/27 03:43 


爺様はそのことがあってから、猟師をやめた。 
都会に出て工場で勤めながら、趣味で仏像を彫っていたそうな。 

そんな日々が続いたある日、仕事に行こうと玄関から出たら、アケビが山のように置いてあったそうな。 
不思議に思って調べてみると、猿の毛があちこちについていたらしい。

そんな不思議な話をしてるときの爺様は、始終にこにこしていた。