27 :本当にあった怖い名無し:2007/11/17(水) 10:31:43 ID:Po3TE6CgO
私の地元に『十七が坂』という坂がある。
この坂はある曰くつきの坂で、地元では少し有名だ。
一説によると、この坂で子供が転ぶと、その子供に17才の時に災いが起きると言われている。
私が子供の頃も、怖い話の1つとして、この坂は近所の子どもたちの間で大変に有名であった。
小学生時代のある日、私はM君という友人と他の友人と数人で、外で自転車に乗って遊んでいた。
するとしばらくして、同じクラスのちょっとヤンチャなガキ大将的なグループと遭遇した。
話しをすると、ガキ大将グループはこれから十七が坂に度胸試しに行くという。
話の流れで我々のグループも付き合わされることになり、自転車で列を作って一緒に十七が坂に向かった。
程なくして十七が坂に着いた我々。
しかし度胸試しと言っても、そのような少し怖い逸話があるというだけで、
十七が坂自体は、少し急なことを除けば、コンクリート造りの、都心の住宅地にありがちな至って普通の短い坂であり、
見た目が不気味なわけでも、周辺が薄気味悪いわけでもない。
昼間で明るかったこともあり、そこにいるだけでは何の度胸試しにもならないので、
ガキ大将グループの面々は、わざと坂の途中で自転車のハンドルから両手を離したり、ペダルの上に立ったりして、
けして転んではいけないこの坂でわざと転びそうなことをすることで、自分達の勇気を競い合った。
我々のグループは度胸試しをするつもりは毛頭なく、ただガキ大将グループのサーカスを坂の上から呆然と眺めていた。
やがてガキ大将グループの一人がそんな我々の様子に苛立ち、「お前らも何かやれ」と言い出した。
不本意ながら、我々のグループの代表として私もサーカスに参加することになった。
私は自転車で坂を下り、坂の途中で少しだけウイリーしようとしたり、片手離し運転で蛇行したりした。
しかしガキ大将グループは、自分たちは大したことをやっていないにも関わらず私のパフォーマンスに満足せずに、
私を「ふぬけ」「根性なし」と言って茶化した。
私は自棄になって、自転車で両手放しで拍手しながら坂を下りたり、両手を大きく広げて歌いながら坂を下りたりし、
これでもか、これでもかと次々と危険なことをして、ガキ大将グループの笑いを誘った。
やがてその場は、私専用のサーカス・ショーになっていった。
【洒落怖】17歳で死ぬ「十七が坂」続きを読む